2007-05-25から1日間の記事一覧

ジガ・ヴェルトフ『カメラを持った男』(1929)アテネフランセ文化センター

なんの予備知識もなしにジガ・ヴェルトフのこの作品を観てしまったのだが、スローモーションや早回しなどといった技法がとんでもなく多用されたその映像に、ただただ圧倒された。家に帰ってからウィキペディアで、どういう監督なのかをチェックして頭の中を…

ロバート・J・フラハティ『極北の怪異』(1922)アテネフランセ文化センター

極北で暮らすエスキモーたちの狩猟生活を映したドキュメンタリー映画。2トンのセイウチを銛一つで狩り、生肉のままその場で食すのがエスキモー流。なんだかんだでイグルーの作り方を最初から最後まで見たのはこれが初めてで、隣の観客も「ほほう」と感心し…

『ボブ・ディラン・ナイト 前夜祭』@吉祥寺バウスシアター

ボブ・ディランに所縁のある3人によるトークショーはまあ、なるほどという感じで、個人的に思い入れのある浦沢直樹を生で見れたのは嬉しい。上映された『65 Revisited』は特に脈絡があるというわけではないものの、ライブで演奏された楽曲がフルコーラスで…

アレクサンドル・メドヴェトキン『幸福』(1934)@アテネフランセ文化センター

クリス・マルケルが『アレクサンドルの墓』で再評価をしたメドヴェトキンだが、確かにこの作品の主人公グズを取り巻く人々は『ドックヴィル』の共同体と同じように国家や世界の縮図として提示されていて、単なる風刺喜劇では片付けられない政治性を孕んでい…

フセヴォロド・プドフキン『聖ペテルブルクの最後』(1927)@アテネフランセ文化センター

サイレント期のソビエト映画を見ていつも思うのだが、ロシア人はどうしてこれほど恐い顔をしているのだろうか。もちろん、過剰なまでに駆使されるモンタージュ技法がその迫力を増幅させているのだが、それにしても男も女もみな殺気立っていて、いかにも強そ…