2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

FUJI ROCK FESTIVAL '07@新潟県湯沢町苗場スキー場

夢のようなフェスティバルだった。(上野)

V∞REDOMS『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@WHITE STAGE

しかし、アメリカがバトルスなら日本にはボアダムスがいる。僕は昔のスタイルによるライブを観たことがないので今のスタイルと比べることはできないし、確かに今回の演奏はやや長くて間延びしてしまったかもしれないが、バトルスの壮絶なライブに対抗できる…

BATTLES『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@WHITE STAGE

例えば僕なんかは散々YouTubeで彼らのライブの壮絶さを見ていたので、それが今まさに事件として目の前で起こっていることへの感動が大きかったわけだが、もしほとんど情報を知らない状態であれを目撃した場合どういう感想を持つのだろうか。派手さでいえばま…

clammbon『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@WHITE STAGE

そういえば5月にクラムボンのライブを観たとき、その頃はまだフジの詳細は発表になっていなくて、ミトがまだ教えられないけど僕らが出るステージは凄いことになってると話してくれた。だからこの日の彼らからはこの時この場所でライブができることの喜びが…

toe『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@WHITE STAGE

怒涛のホワイトステージ4連発。しかしながらこのtoeだけは下の3バンドに連続しておらず、昼下がりの雨脚が強くなってきた頃に演奏が始まった。土岐麻子やクラムボンのミトがゲスト参加といういきなりのサプライズ、それでもバンドの4人が担う役割に変わり…

OMAR RODRIGUEZ LOPEZ GROUP『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@WHITE STAGE

結局ボーカルのセドリックまで一緒にやっていたので、つまりはThe Mars Voltaのライブだと言ってしまってもいいと思う。だが、そんなことはまったく問題でなく、ましてや個々のメンバーそれぞれの演奏技術の高さなどもどうでもいい。観ていて本当にかっこよ…

!!!(chk chk chk)『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@GREEN STAGE

自分でも驚いたことに今回唯一きちんと観たグリーンステージのアクト。ただ、こちらも期待以上に楽しくて痛快なステージを披露してくれた。噂には聞いていたが総勢7名によるパフォーマンスは陽のエネルギーに満ち溢れていて、人力で叩き出されるリズムの嵐…

湯川潮音『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@FIELD OF HEAVEN

FIELD OF HEAVENという場所はフジロックの全ステージのなかでも特別な場所で、そこで湯川潮音の歌声が聴けるなんてと、始まる前から勝手に期待が膨らんでしまっていた。けれど彼女はそんな期待の波をすり抜けていくかのように、リラックスした表情で淡々と美…

ハンバートハンバート『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@苗場食堂

野外フェスの醍醐味の一つは、複数のステージで演奏される音楽が一続きになっている自然の空気を媒介して混ざることである。そしてこれがプラスの効果を生み出すことも多い。だが、さすがに苗場食堂というところはすぐ近くの2つのステージに挟まれいて、こ…

the band apart『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@WHITE STAGE

彼らの音楽に対するイメージの一つに「お洒落ロック」みたいなものがあるのだが、にもかかわらずあれだけ野外のステージが似合う、野外だからこそ響いてくることに改めて驚かされた人も多いのではないか。ステージ中央に4人がぎゅっと固まっているので一見…

日野皓正クインテット〜PE'Z『FUJI ROCK FESTIVAL '07』@ORANGE COURT

まさにフジロックを企画・運営するSMASHの代表日高氏こだわりの流れである。そして僕はその術中に見事にはまってしまった。編成はトランペット、サックス、ピアノ(キーボード)、ウッドベース、ドラムスとまったく同じではあるものの、前者がいわゆるスタン…

井土紀州『ラザロ』(2007)@ポレポレ東中野

68年をテーマにしたドキュメンタリー『LEFT ALONE』で知られる井土紀州の新作。今回は3部からなる3時間20分の大作劇映画。テーマはグローバリゼーションといささか重いが、「インディペンデント・プログラムピクチャー」というキャッチコピーはあながち間違…

アキ・カウリスマキ『街のあかり』(2006)@ユーロスペース

男が女に出会って騙されて多くのものを失う、ただそれだけの話。ストーリーは予告を一度見るだけで大体の予想はついてしまう程度のもので、男は周りから言われるとおりに「負け犬」であったし、喧嘩には勝てないし仕返しもまともにできない。 しかしそれでも…

ロバート・アルトマン『ウエディング』(1978)@渋谷東急

最高傑作の呼び声高い『ナッシュビル』を見逃しているので、さらに倍の人数で挑んだこの作品が、群像劇として更なる成功を生んでいるのかはわからない。最後まで登場人物の正確な関係図を頭に思い描くことができなかったのは確かではあるが。それでも、あら…

清水宏『蜂の巣の子供たち』(1948)@シネマヴェーラ渋谷

恥ずかしながら清水宏の映画は今回の特集上映で初めて観た。チラシを観たとところこの『蜂の巣の子供たち』は「傑作」と表記されてあったので並々ならぬ期待を抱きながらスクリーンに注目した。一番初めに「この映画に出演している子供を知っている人はいま…

中村義洋『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007)@恵比寿ガーデンシネマ

僕は伊坂幸太郎の本は一冊も読んでない。この日本人と外国人の関係を軸にした物語が伊坂幸太郎の常連テーマであるのかどうかはわからない。そういうテーマの問題はさておき映画だけを観てみると、なかなか興味深い構造をしている。まず、様々な形での逆転の…

吉田大八『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(2007)@シネマライズ

戯曲が原作ということもあるのだろうか。演劇的というか、最近の日本映画にはないような長回し、アクションをワンカットで見せる手法が目立っていた気がした。それは、溝口健二の映画を思い出させるというのは、やや大げさかもしれないが、少なくとも僕にと…

「続・鳴く啼く哭く泣く」@Loop Line

ホーメイ(あるいはホーミー)については多少知っていたり、何かの機会に生で聴いたことがある人もいると思うが、山川冬樹というホーメイ歌手兼パフォーマンスアーティストの存在を知る人はまだ少ないかもしれない。僕も最近ふとしたきっかけで知って、ライ…

フランソワ・トリュフォー『隣の女』(1981)@シネマヴェーラ渋谷

新発見や感慨を新たにする機会の多かったトリュフォー特集の最終日。もはやさらりと語ってしまうこともできたであろう題材をねばり強く物語り、結果として俳優の身体性が際だって前景化するメロドラマに。とはいえ、ここにはジャン=ピエール・レオーのよう…

吉田大八『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(2007)@シネマライズ

原作本谷有希子、主題歌チャットモンチーという事前の情報につられて思わず観に行ってしまう。ほぼ満員の場内からは節々で笑いが起き、確かに僕も顔が綻んでしまったが、最近増えている映像効果を駆使して極端で大げさなイメージを作り出している作品という…

松蔭浩之 × 津村耕佑「妄想オーダーモード」@中目黒ミヅマアートギャラリー

入り口で会田誠とすれ違ってビビる。「ART iT」での連載で掲載された写真作品を再構成したインスタレーション。どの女性も現実離れしていて、この世に存在しないもののよう。とくに児嶋サコの写真からは奇妙な恐ろしさまで感じた。しかし美しかった。(長汐)

フランソワ・トリュフォー『夜霧の恋人たち』(1968)@シネマヴェーラ渋谷

ドワネルの思いを乗せた手紙が、各所のパイプを伝って、愛する靴屋の奥さんのところまで届けられるシーンに胸が高鳴る。奇術師の男、最後に思いを告げるストーカー男の愛に狂う様は切ないものだった。(長汐)

mango & sweet rice presents fi-lamente CD release party@六本木スーパーデラックス

竹村ノブカズの演奏のときに、なぜだかわからないが会場のしゃべり声が異常に大きくて、目をつぶると、竹村が出している音とお客のしゃべり声が混ざり合い、どれが竹村の出している音なのかわからなくなっておかしくなりそうになった。日々回りにあふれてい…

レン・ワイズマン『ダイ・ハード4.0』(2007)@ワーナーマイカルシネマズみなとみらい

これは最高だ。理屈抜きに面白い。特に日曜洋画劇場を観ながら育った人間にとってこれほど嬉しい新作は久しぶりだろう。最近はこういったドンパチアクションが90年代に比べて格段に減ってしまった。シュワルツネッガー、スタローン、セガール、ヴァンダム、…

クリス・ミラー『シュレック3』(2007)@ワーナーマイカルシネマズみなとみらい

バイトの特権として無料で映画が観れるので『ダイ・ハード4』のついでに鑑賞。前二作も観ているのだが、このシリーズ三作目が他に比べて格別劣っているとは思わない。しかし、なぜだろう。映画にのめり込むことができなかった。それはこの『シュレック3』…

小原真史『カメラになった男 写真家・中平卓馬』(2003)@シネマアートン下北沢

まずドキュメンタリー映画として非常に優れていると感じた。監督自らが回すカメラは時折少しだけぶれつつもしっかりと「中平卓馬」という対象、あるいは彼が見ているものを捉え続ける。それぐらい、「中平卓馬」という人物の一挙手一投足が僕らを惹きつける…

フランソワ・トリュフォー『柔らかい肌』(1964)@シネマヴェーラ渋谷

まず、はじめに書いておくがこの映画は面白かった。面白かったという事を前提にして文章を進めさせていただくが、どうも僕はこういった不倫劇、大人の恋愛、はたまたメロドラマといったものが苦手らしい(ケーリー・グラント主演の『めぐり合い』を観たとき…

アキ・カウリスマキ『浮雲』(1996)@ユーロスペース

こちらの映画は《敗者三部作》の第一作などと呼ばれているらしい。確かにここに描かれているの「敗者」であって、そこまで悪い事ばかり起こさなくてもいいじゃないか…と観ているこっちが思ってしまうほど、主人公の夫婦は転落していく。しかし、この映画の背…

アキ・カウリスマキ『真夜中の虹』(1988)@ユーロスペース

現在ユーロスペースで行われている特集上映「カウリスマキの灯り」の一つとして鑑賞。この特集以前にカウリスマキの作品を一つも観ていなかったのだが、これは個人的にかなり好きになってしまいそうな作家だ。 この『真夜中の虹』は《労働者三部作》と呼ばれ…

Anchorsong『The Story telling EP』@TAILGATE Records

上記のクラブイベント『LAB/02』における最大の収穫がこのAnchorsongの発見だった。どうやら、youtubeなどでは既にそれなりの話題になっているらしいので、こういう分野に無知な僕が存在に気づいていなかっただけなのかもしれないが、正直、彼、Anchorsongの…