鈴木則文『華麗なる追跡』(1975)『コータローまかりとおる』(1984)@シネマヴェーラ

僕と鈴木則文との出会いは、少林寺拳法部時代に部活行事で見た『少林寺拳法』が最初なのだが、映画を観終わった後の部長の申し訳なさそうな顔はいまでも忘れられない。少林寺を本気でやっているような世の中の「良き人」をひきつらせてしまうのが則文の映画だと思っていたがこの二作(特に『華麗〜』)もやはりそうだ。しかし、この映画は必要だったのだろう。世の中の「良き人」を唖然とさせたとしても、僕のような人間を大笑いさせるために。(田村)