藤原カムイ×大塚英志『アンラッキーヤングメン 1巻2巻』@角川書店

全共闘の話を付け焼刃の知識で語ることはできないので避けさせてもらうが、話の芯は単純にやりきれない思いを胸にもがく若者の姿であったと思う。今回の藤原カムイの絵はかつて無いほどの密度をもっていて、全編を通して、緊張感なのか悲壮感なのか、上手く言葉にできないが、なにかただならぬ空気感が維持されている。少なくともボクは、今までの藤原カムイの作品の中で一番心を打たれた。今の時代の「アンラッキーヤングメン」にこそ読んで欲しい。(長汐)